マルコによる福音書
6章4節
「預言者が敬われないのは、自分の故郷、親戚や家族の間だけである」
(マルコによる福音書6章4節)
私は新しい挑戦を求めて故郷を離れ、海外へ向かいました。私たちの評価の多くは親戚や友人、地域社会の人々によって決められるものです。しかし、その評価は非常に限定的なものです。なぜなら、それは過去の事例に基づいており、私たちの未来の可能性や現在の能力、成果等を見ていないからです。そのような評価は私たちの未来を既定の進路に縛り付けることがあります。そのため、私たちは故郷を離れ、自分自身の道を切り開く必要があるのです。
日本でも、これまで訪れた他のどの国でも、地元の人々は私の過去について何の先入観も持っていませんでした。そのおかげで、私の夢や志は限界がなくなり、制限するものは自分自身への信頼の度合いのみとなりました。
イエスが病気の人や貧しい人々に奇跡を行うためには、彼らの信仰が必要でした。しかし、イエスの故郷の人々は、彼を奇跡を行う者としてではなく、自分たちの町の少年としてしか見ていなかったのです。一方で、彼が旅路で出会った人々は、彼の過去を知らなかったので、目の前のイエスに注意を向けられたのです。
可能性とは神からの贈り物です。故郷を離れて異国の地に住むことにより、制限が取り払われ、それによりこの可能性を通して、私たちは神の無限の愛を感じるようになれるのです。私は、今故郷でない土地で、自分を知らない人々と共に生きています。ここでこそ,神の恵みとして、新しい可能性が表わされる,と私は信じています。